米国政府から認可が降り、来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた代表チームにMLB選手らの参加が正式に決定した。ただ、政治的理由から出場を辞退する選手もおりファンが期待するドリームチーム結成には程遠いのが現状だ。
また、キューバ野球連盟には「過去、代表参加中にチームを離脱した選手の代表復帰を認めない」という規則があり、今大会もその規則が適用されるようだ。
昨年10月メキシコで開催された「U-23ベースボールワールドカップ」で大会期間中にキューバ代表選手24人中12人が失踪し世間を騒がせた。その直後にキューバ野球連盟のフアン・レイナルド・ペレス会長は現地記者の取材に対し「国内リーグに復帰したい選手は従来通り野球連盟が要求する要件を満たせば可能。ただ、代表チーム参加中に失踪した者は例外なく不可能」と発言している。実際に今回のWBCキューバ代表入りが予想される選手の中に過去代表チームから離脱した選手は一人もいない。
過去にキューバ代表チームから離脱したことがある主なMLB選手にユリ・グリエル、ルルデス・グリエルJr.のグリエル兄弟、アロルディス・チャップマン投手らがいる。
グリエル兄弟は16年カリビアンシリーズ終了直後に滞在中のホテルから失踪。後にハイチへ亡命したことが発覚。チャップマンは09年7月にオランダで開催されたワールドポート・トーナメントのキューバ代表として参加中アンドラへ亡命している。
亡命選手解禁のニュースを聞き、チャップマン、グリエルらの代表入りを期待したファンも少なくないだろうが、現行の規則では今大会の出場は無さそうだ。
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