U-18キューバ代表が、9月5日に沖縄で開幕する野球ワールドカップに向けて最終調整を進めている。チームを率いるのは、国内リーグで実績を残したラス・トゥーナス監督のアベイシ・パントーハ。代表は国内強豪との対戦を通じて準備を積み、勝利もあれば惜敗もあったが、国際舞台に向けた実戦経験を十分に積んできた。
キューバはこの大会で歴史的に最も多くのタイトルを獲得しており、過去11度の優勝を誇る。しかし最後に頂点に立ったのは2004年で、19年ぶりの栄冠を目指すことになる。最大のライバルはアメリカで、通算10度の優勝を記録。さらに韓国やチャイニーズ・タイペイ、日本といった強豪国も立ちはだかる。特に開催国の日本は2023年大会で初優勝を果たしており、今回も優勝候補筆頭として注目を集める。
キューバの一次ラウンドはまさに「死の組」といえる。開催国の日本に加え、アジアの強豪・韓国、そして予選でキューバを下したプエルトリコが同居。欧州王者のイタリアや、侮れない南アフリカも含まれており、どの試合も気の抜けない展開が予想される。上位3チームがスーパーラウンドに進出できるが、初戦から勝利を積み重ねることが重要だ。
代表は出発前にキューバ国内で最後の調整試合を行い、名門インダストリアレスとの対戦を通じて仕上げを行う予定。さらに、出発直前にはハバナで国旗授与式が行われ、選手たちは祖国の期待を背負って沖縄に乗り込む。
かつて世界を席巻したキューバ野球だが、近年は国際舞台で苦戦が続いている。それでも、才能ある若手たちが「復権」を合言葉に戦いに挑む。沖縄の地で、伝統と誇りを取り戻す戦いが間もなく始まろうとしている。
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