キューバU-18野球代表が、9月に日本で開幕するワールドカップに向けて調整を続けている。チームを率いるのは、ラス・トゥナスでシリーズ・ナシオナル優勝を果たしたアベイシー・パントーハ監督だ。現在はクラブチームとU-18代表という二つの異なるチームを同時に指揮するという重責を担っている。
パントーハ監督は若い世代の現状について、
「ジュニア世代にはもう少し時間を与える必要がある。彼らは現在行っているような高度なトレーニングに慣れていないので、士気を高めるために負荷を増やしている。心理的・身体的テストを通じて、体格は良いが筋力は不足していることが分かった。だからこそ、勝利に導くための別の要素を探し求めている。それが日本でのワールドカップに臨む目的だ」
さらに、強化試合の意義についても強調した。
「この世代は正しくやりたいという強い気持ちを持っている。だからカマグエイやオルギンとの練習試合では、あえてプレッシャーをかけた。相手がナショナルシリーズのチームであっても、自分たちを小さく見せず、勝利を目指すように求めた」
初めてU-18代表監督を務める立場については、こう振り返る。
「最初は少し気後れした。私はこのカテゴリーの専門の監督ではない。ただ有利だったのは、常に大会に参加し観戦してきたこと。ラス・トゥナスで試合があるときは必ず足を運び、チームに加えられる可能性のある若者を観察してきた。そのおかげで、代表に合流したときに彼らを容易に把握できた」
国際大会に向けた意気込みについては「この大会は最大限の重要性を持って臨まなければならない。我々はそれを意識して準備している」と語り、国内チームとの練習試合で仕上げに入る方針を明らかにした。
戦術面については「ジュニア世代では違う戦い方をする。よりホームに近づくための戦術的なプレーを重ねていく」と述べ、小技や走塁などの工夫で得点を狙う姿勢を示した。
最後にパントーハ監督は、キューバ野球の未来について「質の高い若者はいる。ただ選手流出の現実を忘れてはならない。彼らはいま始まりの時期にあり、強く意識的なトレーニングを重ねれば、潜在能力は伸びていく。将来的にキューバ野球を支える存在になれる若者は確かにいる」とコメント。
若手育成の課題と可能性を見据えながら、キューバU-18代表はいよいよ日本での世界舞台に挑む。
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