ユリ・グリエルが、カンザスシティ・ロイヤルズでの復帰後初のマルチヒットを達成した。昨年9月以来、11ヶ月ぶりにMLBの舞台に戻ったグリエルは、強力な打撃で再び存在感を示している。彼の復帰はMLBファンのみならず、キューバ出身の選手たちの歴史にも新たなページを刻むものとなった。
Yuli no le baja 🥵 pic.twitter.com/PSbP7UoCVf
— MLB Cuba (@mlbcuba) September 13, 2024
グリエルの復帰と初のマルチヒット達成
グリエルは、昨年マイアミ・マーリンズでプレーして以来、11ヶ月ぶりにMLBのフィールドに立った。復帰戦はヒューストン・アストロズの本拠地ミニッツメイド・パークで行われ、ここは彼が7シーズンにわたり活躍し、2度のワールドシリーズ制覇に貢献した古巣の地である。この試合には4万人以上の観客が詰めかけ、グリエルの復帰を温かく見守った。
ロイヤルズ移籍後、彼は第1打者および一塁手としてチームを牽引。デトロイト・タイガースとの試合では、3打数2安打を記録し、チームは惜しくも6-7で敗れたものの、グリエルの好調な打撃が光った。現在、彼の打率は.350(20打数7安打)と、わずかな打席数ながらも安定した成績を残している。
打撃内容とパフォーマンスの詳細
今シーズンのグリエルは、復帰後7安打のうち6本が時速100マイル以上の打球速度を記録。鋭い反応とパワーを兼ね備えた彼のバッティングは、速球に対しても対応力を発揮している。最近の試合では、時速99.9マイルの直球をセンターへ運び、309フィートの犠牲フライを放つなど、その打撃の確かさを証明した。
キャリア通算で265回目のマルチヒットを達成したグリエルは、キューバ出身のMLB選手の中で20位にランクイン。この記録は、ヤシエル・プイグ(239回)を上回り、ユニエスキー・ベタンコート(278回)の記録に迫っている。偶然にも、彼の最後のマルチヒットは2023年9月16日、マイアミ・マーリンズの一員としてオークランド・アスレチックスを相手に記録したものであった。
MLBにおけるキューバ人選手の歴史的記録
2024年シーズンは、MLBにおいてキューバ出身の選手が活躍する年となっている。今年は既に33人のキューバ人選手が出場しており、これは2022年の記録と並んで最多タイとなった。グリエルはカンザスシティでプレーした18人目のキューバ人選手で、ジャッキー・ヘルナンデスを皮切りに、ホルヘ・ソレル、アロルディス・チャップマン、ブラヤン・ペーニャなどの選手たちがその歴史を築いてきた。
グリエルのMLBキャリアと今後の可能性
グリエルはMLBで通算98本塁打と466打点を記録しており、打撃においても安定した実績を持つ。もし今シーズン、カンザスシティで2本以上の本塁打を放てば、ヨエニス・セスペデス、ホセ・アブレウ、アレクセイ・ラミレスに続き、MLBとキューバリーグの両方で100本塁打を達成した4人目のキューバ人選手となる。
今季のマイナーリーグでの活躍
グリエルは今シーズン、MLB昇格前にトリプルAのアトランタ・ブレーブス傘下チームで好成績を残していた。打率.292(291打数85安打)、18二塁打、1三塁打、12本塁打、48打点を記録し、38得点を挙げるなど攻撃の軸となった。また、12回の盗塁機会で11回成功しており、走塁でもその存在感を発揮している。
まとめ
グリエルのMLB復帰は、多くのファンにとって嬉しいニュースであると同時に、彼のキャリアの新たな章の始まりを告げるものだ。11ヶ月のブランクを感じさせないパフォーマンスで、カンザスシティ・ロイヤルズの攻撃陣に新たな風を吹き込んでいる。今後も彼の活躍から目が離せない。
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