キューバU-23代表、パンアメリカン北中米大会へ43人の候補を発表　C.ロドリゲスとサルディが選出

キューバ野球ソフトボール連盟は、2025年10月27日から11月4日までパナマで開催されるU-23パンアメリカン北中米大会に向けて、43人のプレセレクションを発表した。今回のメンバーには、日本やイタリアでプレーする選手、さらにはNPB所属経験を持つ若手も含まれ、注目度の高い布陣となっている。

投手陣では、日本やイタリアで実績を積んできた右腕ダリオ・サルディの存在が際立つ。現在は福岡ソフトバンクホークスとの関係が取り沙汰されるなど、日本球界からも注目を集めている投手だ。そのほか、ランディ・マルティネス、ホセ・イグナシオ・ベルムデス、ラファエル・ペルドモといった実力派も加わり、強力な先発ローテーションを形成する。加えて、今季のキューバU-23国内リーグで圧倒的な投球を披露したフランク・デニス・ブランコも招集されており、スカウト陣が目を光らせる存在となりそうだ。

打撃陣では、日本プロ野球・中日ドラゴンズに所属する外野手クリスチャン・ロドリゲスが中心選手として期待される。MLB・NPB双方で注目される逸材であり、国際大会でもすでに経験豊富だ。また、ラス・トゥーナス出身のジーンズ・バルドキンも加わり、頼れる中軸を形成する見込みだ。さらに、ユリエスキ・レモン、ダイロン・ミランダ、エウクリデス・ペレスといった強打者たちが並び、攻撃力は近年の代表チームでも屈指といえる。捕手にはサンティアゴ所属のハロルド・バスケスが正捕手候補に挙げられており、守備面での安定感も期待される。

チームを率いるのは、シドニー五輪金メダリストのダニー・ミランダ監督。選手たちは8月4日から24日までモロンで集中合宿を行い、その後は各所属チームで9月3日開幕のセリエ・ナシオナルを戦ったのち、9月16日から再びハバナで合宿に入り、本大会に向けて最終調整を行う予定である。

大会では、キューバはバハマ、プエルトリコ、ドミニカ共和国、米領バージン諸島と同じグループに所属。もう一方のグループにはコスタリカ、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、パナマが入っており、激戦必至の組み合わせとなった。

キューバにとって、このU-23パンアメリカン北中米大会はU-23W杯出場権獲得を懸けた重要な戦いである。ダリオ・サルディをはじめとする強力な投手陣、そしてクリスチャン・ロドリゲスらNPB経験者が攻撃陣を牽引できるかが鍵となる。かつて世界を席巻したキューバ野球は、いま再び若き才能を武器に国際舞台での復活を狙っている。

キューバ U-23代表候補メンバー