第64回キューバ国内リーグが開幕し、マタンサスは本拠地ビクトリア・デ・ヒロン球場でシエゴ・デ・アビラを迎えた。試合は4対3でマタンサスが接戦を制し、白星スタートを飾った。中心にいたのは、3番レフトで先発出場したユリスベル・グラシアルであった。
グラシアルは初回の第1打席で中堅への二塁打を放ち、いきなり長打でチームを勢いづけた。第2打席でも中前打をマークして出塁すると、その後ホームを踏んで得点に結びつけた。続く打席では凡退したものの、試合全体で2安打2得点を記録。経験豊富なベテランが、開幕戦で確かな存在感を示した。
打線では、グラシアルの後を打つエドゥアルド・ブランコが2安打2打点の活躍を見せたほか、ホセ・アマウリ・ノローニャとアンドリス・ペレスがそれぞれ1打点を挙げ、打線全体で計8安打を集中して4点を奪った。守備陣も無失策で堅実に試合を支えた。
投手陣では、先発予定だったヨエニス・イエラが病気で登板を回避。その穴を埋めた右腕ペドロ・メサが5回を投げ6安打2失点と粘りの投球で初勝利を手にした。途中登板したルイス・マヌエル・エルナンデスは1失点を喫したものの、最後は新人のヨスネイ・ガルシアが3回を1安打無失点に抑える快投を披露。記念すべき国内リーグ初セーブを挙げ、マタンサスの勝利を引き寄せた。
一方のシエゴ・デ・アビラは10安打を放ちながらもあと一打が出ず、拙攻に泣いた。最終的なスコアはシエゴ・デ・アビラが3点10安打無失策、マタンサスが4点8安打無失策。内容は互角に近かったが、要所で結果を残したマタンサスが勝利を手にした。
試合は終盤、雨による中断で一時再開が危ぶまれる展開となったが、降雨コールドによりマタンサスの勝利が確定。開幕戦を制し、好スタートを切ることとなった。
グラシアルにとっては、国際舞台での豊富な経験を国内リーグでも体現した一戦であった。長打と安打を重ねて得点に直結させる姿は、主軸としての責任を果たすものだった。今季も攻守におけるリーダーとしてチームを支えていくことが期待される。
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